福山和人

福山和人

ふくふく家族

第13回寝落ちる

毎晩お疲れの夫どの。
私はマッサージをしてあげる。
自分で言うのもナンだけど、私はマッサージがめっぽう上手い。
一泊二日で城崎温泉だった受験生時代の新婚旅行。
合格してから司法修習生になるまでの間に新婚旅行のやり直し。
ドイツの友達を訪ねてハンフルグに。
そのときドイツ人の友達が口をそろえて「トモコはハンフルグのオフィス街で出張マッサージ屋をやるべきだ」と言ってくれた。
それはとても魅力的なアイデアだったけど、夫は日本語での法律の仕事しかできないので泣く泣く諦めたのだ。

つきあっている時に初めて夫にマッサージをしてあげた際、夫は「ああ。至福。これを毎日してもらえるなら結婚もありか」と思ったらしい。
実にこちらもそういう魂胆でマッサージしたとも言えるので、頼まれればマッサージは条件が許す限り惜しみなく全力でして差し上げる。頼まれなくても申し出る。
されるのが好き、するのが好き、お互いの欲するものが完全に一致する。
まあ、私も本当はしてほしいけど、夫は全身フルコースが終わる頃に「ありがと…」と言いながら寝落ちてしまい、私の番にまで回ってこない。
受験生時代はお互いにしていたのだけど。
ちなみに彼も大きな手で、かなり上手だ。
ガリバーの冒険よろしく大きな手でチョチョチョイとするだけで事足りるのだから労力ということでは私は割りを食っている。

今夜は「つなぐ京都」の事務所開きだった。
そのあとも呼んでもらうところがあって遅く帰宅して晩ご飯。
もんであげたら寝てしまい、今、床で高いびき。
彼は居間の床で寝てしまうことがある。
床暖があるから風邪は引かないが、やはり布団でゆっくり寝てほしい。
朝になって、彼が寝ていた場所がわかる。
歩いていると、冗談ではなくツルッと滑るからだ。
「お父さん、また床で寝てたな?滑ったで」頭の脂で滑るのだ。
中学生の娘に「も~、やめてよ、お父さん~」と言われている。
「寝てへんで」としらばっくれるが、動かぬ証拠は床の頭の痕。
堅い床にワックスかけてないでお布団かけて寝なさいよ。

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